こんばんは、とりおたです。
三つ峠のマイナス15°Cで、ライカは止まってしまい、もう一台のキヤノンも、シャッターが開いたままになり、使用不能になりました。マイナス15°Cは確かにかなり厳しい条件で、やむを得ないところはありましたが、せっかく苦労して寒い中暗い中登り、ちゃんと撮れないというのも残念な話です。デジカメの場合は、電池を暖めないと止まってしまうという話も聞きます。そちらもおいおい研究するとして、フィルムのカメラでマイナス15°Cでも動くものがないか、いろいろと検索して調べました。やはり植村直己さんの冒険に使われた、ニコンF2がよいのではないかということになりました。しかし、ニコンというのになぜか苦手意識があり、とりおたはずっと敬遠していました。
季節も暖かくなってきてそんなことも意識から消えつつあったところ、いつもフィルムの現像をお願いしているカメラ屋さんで、このニコンF2がちょこんといました。あちこち不具合があるとのことで、ああこれは私が使わなければと変な使命感を感じてしまい、もうカメラはたくさんあるのにまた購入してしまいました。こんなことでいいのでしょうか。いいわけはないのですが。
このカメラの高い評価は知りつつも、小さなフィルムでしか撮れないのに無駄に重く、レンズも良く言えばシャープ、悪く言えばカリカリだという評判を信じて、あまり欲しいとも思わなかったのですが、そのあたり、かなり勉強不足だったことがわかりました。今回くっついている50㎜1.4のレンズは、絞りによりかなり描写が異なるようで、表現力豊かなもののようです。重いというのも欠点ではありますが、重い分構えたときの安定感は素晴らしく、色んなカメラを使ってきましたがこれが一番かもしれないと思わせるところまでありました。そしてファインダーの見え方がたいへんきれいで、その点も今まで使ったものの中で最高です。寒いとき専用に、重たいの我慢して仕方なく使おうという予定だったのに、まさかここまで気にいるとは全く想定外でした。
一台だけ残して全部手放さなければならないとしたら、これを残すかもしれません。そうすると、月と二眼レフでなく、月とニコンF2になってしまいます。
今日でブログを始めてちょうど一ヶ月。見てくださっている方々、本当にありがとうございます。日本だけで閲覧されるものと思っていましたら、アメリカ、イギリス、ポーランド、韓国、ブラジルなどでも見てくださっている人がいるということで、驚きました。間違って開いてしまっただけかもわかりませんが。月と二眼レフ英語版もやってみたくなりました。
話を戻しますと、少々重くてゴツいのですが、壊れにくく、まだ修理もでき、各部の仕上げが素晴らしく、撮る喜びを感じさせてくれるよいカメラです。ややシャッター音は大きいですので、ねこやいぬを撮るにはやや厳しいかもしれませんが。また近いうちに作例を載せたいと思います。
追記 検索で来てくれる方は「ニコンF2 使い方」のようなキーワードで来ていることがわかりました。それなのに、使い方がまるで書いてないということは、さぞかしがっかりさせてしまったことと思います。ですので簡単に使い方を書いておきます。
カメラの裏を見ています。これを、つめを起こしてOの方に回すとフタが開きます。
青の矢印のところを引っ張ると、写真のようにフィルムをセットできます。このあと、矢印のところは、押し込んでもとに戻しておきます。
そうしましたら、フィルムの右端を、写真のように隙間につっこみます。これをつっこみ不足にしますと、フィルムが巻き上がらず、撮ったつもりが何にも写ってないということになります。私は二回そうなりました。
このくらい入ってたら大丈夫でしょう。ここで一回巻き上げてから、ふたを閉めます。
オレンジの矢印が、フィルム感度を合わせるところです。銀の輪っかをつまみあげ、回して、入れたフィルムの感度に合わせます。青の矢印は何かというと、この赤いマークを出しておかないと、露出計が動かないのです。私は長いことこれを知らず、故障かなと思っていました。あ、その前に電池入れないと露出計が動きませんね。
また裏側を見ています。コインでふたを開け、LR44またはSR44を入れて、ふたをします。故障して露出計が動かなくても、写真を撮ることはできます。そういう場合はスマホアプリの露出計を使うという手があります。また、露出計が動いていても、なにぶん古いものなので、精度が正しいかは、デジカメの露出と同じ位になってるかでチェックしたほうがよいと思います。
巻き上げレバーを黄色矢印のほうに、最後までしっかり巻き上げます。そのとき、青い矢印の指す部分が、巻き上げと同時に回転していれば、フィルム装填は大丈夫です。回転してなければ、フィルム装填からやりなおします。
赤い矢印が、シャッターボタンです。巻き上げてシャッターボタンを押すのを数回やって、黄緑のところに、Sとでたら準備完了です。次にファインダーをのぞいてみましょう。
ファインダーの中の下のほうに、こんな表示があります。シャッター速度と絞りをいじって、針がこの図のように真ん中にきたら、ちゃんと写るという目安です。ここまで来たら、ピントを合わせて巻き上げて、シャッターボタンを押すだけです。
フジカラープロ400H
ニコンF2による作例です。