とりおたです。
山梨市にある万力公園のヒガンバナがすごいという話で、やっと少し晴れ間がでてきたなと思って行ってきました。しかし、予想どおり、やはりもうほとんど枯れてしまっていました。
あきらめずに歩き回り、まだ大丈夫な花を探して、光の向きなんかを気にしながら撮りました。
ニッコールオート5.8cmです。ピントの位置を少しずらすとこのような柔らかい表現ができます。実際に上がってきた写真を見るとあまり感じないのですが、撮影中にファインダーで見る像は他のレンズを
使ったときよりずっと立体感があり、そしてシャープに見えました。なので、テンションあげて撮影ができます。で、でてきた写真を見ると、普段使っているニッコールオート50mm1.4とそこまで違わないという印象です。
白いヒガンバナもあるらしいですよね。どこかで見つけて撮ってみたいものです。
この草はなんという名前なのかわかりませんが、いい光をもらうと、とてもよい被写体となります。
万力公園のヒガンバナ
雨とヒガンバナ
とりおたです。
ヒガンバナは、咲くとすぐ枯れてしまうのであせっておりました。このところまったく晴れ間がないため、青空に映えるヒガンバナというのは今季は撮れないかもしれません。しかし、雨のヒガンバナというのもまた味があるかもしれないと考え直し、ちょっとだけ出かけてみました。
ざんぶりに近い中での撮影です。ちょうど道路工事をしている横でした。雨の中働いている人たちの横でカメラ遊びをするのは心理的抵抗がありました。なのでできるだけ急いで撤収しました。
ヤフオクでゲットしたばかりのニッコールオートSC50mm1.4です。SCではないSのほうを今まで使っていましたが、SCはコーティングがすこし進化しているらしく、どのくらい違うのかを知りたくて入手しました。しかし、raw現像をしてしまうと、違いがまったくわかりません。フィルムで撮った時には違いが出るのではないかと予想しています。
私は絵が本当に苦手なのでカメラをやっています。しかしカメラは、そこにあるものをそこの光で撮るしかないので、本当に難しいなと思います。こんなのを撮りたいんだと必死に頑張ってその条件に出会うまで粘るというのも1つのやり方ですし、あまりそういうことを計画せずに、ブラブラしてその時出会ったものを「おっ」と言って撮るのもよし。どちらを選んでもいいし、気分で使い分けてもいい。人の生き方にも通じるものがあるなぁと、とりとめもなく考えておりました。
橋の上からの風景 その2
とりおたです。
台風が連続してやってくるので、長いこと青空を見ていません。そこで以前ボツにした写真を眺めていたところ、案外悪くないのではないかと考え直し、掲載することにしました。
これは、ボロボロのジャンクレンズ、ニッコールオートH50mm f2です。H autoと、より進んだコーティングのH.C. autoという二種類があり、わたしはもっぱら安く手に入る、Cのないレンズを集めてきていました。コーティングなんてものはそんなに関係がないだろうとタカをくくっていたのです。ところが、最近フィルムでもたくさん撮っていて、どうも発色がよくないなといつも感じていました。マルチコートのCつきのほうがよいのではないかと最近ジワジワ気づきつつあります。
デジタルで使う分には、raw現像で色補正をしていくので、そんなに欠点がわかりません。フィルムで撮るとレンズの発色特性がもろに出るのかもしれません。(フィルム自体の発色もありますので見極めはなかなか難しいです) いや、デジタルでも、コーティングがちゃんとしたレンズはより色乗りがこってりしていたように思います。
古いレンズにこだわるのもいいのですが、新しいものを試すことも必要なのかもしれないなと思いました。
ほぼ同じ場所から広角で撮りました。こちらのレンズもCのマークはないのですが、レンズを覗き込むと、青い感じの色で、もしかするとマルチコートなのかもしれません。あきらかに色が違います。
古いレンズがだめということではなく、どんな絵にしたいかで使い分けるといいのでしょう。くすんだ色が欲しいときもありますので。
時の経つのは速いもので、ついこないだこれを撮ったと思ったら、もう稲刈りが始まっています。
まだまだ夏のようでいて、すこしずつ秋に近づいている雰囲気を表現したかったものです。などとかっこつけたところで、ただの雑草の写真には違いないのですが。
橋の上からの風景
橋の上からの風景 北海道編
過去記事のリンクです。北海道編はiPhoneでの写真です。
雨上がりのコスモス
とりおたです。
コスモスには、一般的には三色、白、ピンク、赤紫の色があります。そして、もしかしたら土の状態が関係あるのでしょうか、ひとつの花に二色入ってるやつがあります。早川町にそういうのが群生していた頃、毎年秋になると通っていました。かなり良いものが撮れましたが、その頃のネガが一枚も残っておりません。再び撮りたいと思っても、今いくとかなり環境が変わってしまったのか、期待したような花はありませんでした。やはり、本当に風景は一期一会であり、次また撮ればいいやというものでもないなということを実感しています。
がっかりして過ごしておりましたら、なんと家の近所に、二色のコスモスを発見しました。
雨上がりというタイトルにしちゃいましたが、正確には、まだ小降りの中で撮っており、カメラを壊してしまうのではとヒヤヒヤしながら撮りました。
EOS-1Dなので、一応防塵防滴になっているそうなのですが、10年前の機種なので、ゴムパッキンなどもおそらく弱っていて、土砂降りになったら、たぶんひとたまりもないでしょう。雨が強くなってきたため、あわてて退散です。
ちょっとだけ雨が降ってる感がでているものが撮れました。
ローライフレックス スタンダード 使い方
とりおたです。
ローライフレックスもローライコードも、時代時代でいろいろなものがあり、それぞれにたいへん魅力的です。新しい世代のものほど使い勝手もよくなっていますから、初めて二眼レフを使ってみよう!という場合、新しい世代のローライのほうが楽ではあります。しかし、新しいものほど高価になってしまいますから、試しに使ってみたいという場合、値段も手頃な旧型ローライはどうでしょうか。今回ご紹介するスタンダードは、80年程前のものなので、売られているものの状態もほんとにさまざまです。なので選び方も難しくなってしまいます。これで正しいのかはわからないのですが、私がやっている選び方を書いておきたいと思います。
選び方
田舎住まいのとりおたの場合、なかなか大都市部にあるような、大きな中古カメラやさんに行くのが難しいため、いつもヤフオクで買っています。出品されている方がカメラに詳しいとは限りませんから、価値もわからなくて捨値で出してくれることがよくあります。私の場合は、あとから修理に出すことを前提に、汚ないものを好んで選んでいます。ほこりがかぶっていたりするということは、内部が錆びているリスクはあるのですが、素人分解されていない可能性が高いと考えるからです。そうしますと、内部パーツが抜かれていたりする可能性も低いであろうと。現物を確認できない以上、リスクはありますので、参考程度に聞いてください。高くてもしっかり整備されているものを選ぶというのも1つの考えです。ヤフオクでもそういう出品者さんもいらっしゃいます。私も可能ならそうしたいのですが、なかなか余裕もないのと、下手をすると捨てられてしまうような個体をできるだけ救出したいという考えから、ボロいやつを選んで買っています。
基本事項
赤い矢印方向にレバーを動かすと、シャッターがチャージされます。青の方に動かすとシャッターが切れます。シャッタースピードは、T(タイム)、B(バルブ)、1秒、1/2秒、1/5秒、1/10秒、1/25秒、1/50秒、1/100秒、1/300秒から選べます。後期型ですとこれに1/500秒が加わります。T(タイム)とB(バルブ)については、シャッターをチャージせずに、そのままシャッターを切ります。Tは、一回シャッターを切るとシャッターが開き、もう一度シャッターを切るとシャッターが閉まるものです。Bは、シャッターを切ったまま抑えている間、シャッターが開いていて、手を離すとシャッターが閉まります。ともに夜景を撮るときなどに使います。私の個体はどうもここの具合がよくなく、Tでシャッターを切ると、開いたまま、戻ってくれない時があります。
シャッタースピードは黄色の方で、絞りは緑の方で動かします。
フィルムの入れ方
さっそくフィルムを入れてみましょう。
今回は感度100のフジクロームベルビアを使いました。シールをはがします。
ここまできたら、ちょっと巻き上げてふたをします。ふたをしたら、赤窓を開けて
数字の1が出るまで巻き上げて行きます。この時代のローライは、グルグル連続して巻くことができません。あるところで巻けなくなりますから、戻して巻いて戻して巻いてを繰り返してゆきます。
こんな風に矢印も出てきます。まだまだです。
この丸印が、巻いていくと、順に小さくなっていきます。そうするとかなり近づいていますので、巻きすぎないよう気をつけます。
めでたく番号1が出たら赤窓は蓋をして閉めておきます。
赤窓を閉めたら、最後にやることがあります。
フィルムカウンターがめちゃくちゃな位置にきてしまっていますから、ボタンを押して、1を出さないとなりません。
10という数字が見えます。そのななめ上のボタンを押します。そうするとスコンと音がして
これで撮影の準備が整いました。
露出決定
撮る際には露出を決めなければなりません。80年前のカメラですので、露出計はもちろんありません。露出計を購入するか、スマホの無料アプリで露出をはかるか。スマホアプリの方については過去記事を参考にしてください。
スマホアプリの露出計
今回は、古いペンタックスの露出計を使って見ました。
光を測ったら、14という数字だったというときに、目盛りを14に合わせますと、その明るさにおけるシャッター速度と絞りの関係がずらっとわかるようになっています。今回は感度100のフィルムを入れましたから、感度は100に合わせてあります。
そうしますと、
シャッター速度 1/500 絞り 5.6
シャッター速度 1/250 絞り 8
シャッター速度 1/125 絞り 11
シャッター速度 1/60 絞り 16
シャッター速度 1/30 絞り 22
この辺りから選ぶということになります。絞りは数値が大きいほど、たくさん絞りこまれて、光の通り道がせまくなります。今回はコスモスを午後に撮ったため、風でぶれるのをなるべく防ぎたいため、シャッター速度が速いほうがよいということで、1/500, 絞り5.6で撮っています。デジカメなどではこのあたりの計算をカメラがやってくれているということですね。
露出が決まったらカメラにセットしておきます。
2つついてるレンズの、上のほうのレンズのそのまた上に、シャッタースピードと絞りの数値が見える窓があります。
撮る
ここまでできたら、被写体にむかってピントを合わせて、シャッターをチャージし、シャッターを切れば、一枚撮れています。このカメラはシャッターチャージと、フィルムの巻き上げが別々なので、ぼーっとしていると、巻き上げを忘れて同じコマに二枚撮ってしまい、亡霊のように二重に写ります。これをあえてわざとやるという場合にはこのカメラは便利です。通常は、巻き上げを忘れないように、一枚撮ったらすぐ巻くというふうに決めておくのがよいかと思います。巻き方ですが、
黄色の方向に巻きます。巻けなくなるところまで巻いてください。ゆっくりと巻いたほうがよいです。
止まるまで巻いたら、逆方向に戻します。そうして見ると、カウンターが1つ進んでおり、いま、何枚目の撮影なのかわかるようになっています。
おおまかにはこれでよいのですが、なにぶん古いカメラです。昔のフィルムの方が裏紙が厚かったそうで、このカウンター通りに巻き上げていると、写真のコマとコマが重なることがあるようです。なので、巻き上げ終わって、ハンドルを元の位置に戻したら、ほーんのわずか巻き足してやって、撮って行くといいようです。ローライコードですと、古くてもそんなことはなく、気にせず普通に使って大丈夫でした。
撮り終わったら
12枚撮り終わったら、ひたすら巻き巻きして、上側のスプールにフィルムを完全に巻き取ってから、ふたを開けます。
こんな感じになっています。
こんなふうにシールで止めて、できるだけ早く現像に出します。
実写結果
一枚目と三枚目は、接写レンズをつけていますので、本来のローライの限界よりも近接して撮れています。ローライ純正のものは高価なので、国産の代用品を使いましたが、大丈夫のようです。フードもこの時代の純正のものはなかなか入手が難しいです。見つかっても高価なので、私はやはりフードも国産の代用品です。ヤフオクなどで、28.5センチ
かぶせフード と探すと安いものが見つかると思います。
この時期のローライコードについても以前書きました。よろしかったらご覧ください。
ローライコード 使い方
ローライフレックス スタンダード
ローライフレックス スタンダード その2
曇り空とコスモス
とりおたです。
台風が連続してやってきますので、なかなか晴れ間がありません。しかし、花を撮るには案外くもりがよかったりします。光が均等に回るので、やわらかな優しい写真が撮れたりします。そういうわけで、河口湖の大石公園に来てみました。駐車場に着くと、湖に向かって左手のほうに長めの遊歩道があり、そこにコスモスが咲いています。まだまだ咲き始めという感じでした。
raw therapeeを使うと、簡単にモノクロにもできます。けっこう面白いです。
カビカビのニッコールオート35mm 2.8です。レンズ自体のくもりもあるので、柔らかく写るようです。この写り、とても気に入りました。
コスモスは、振り返って考えると、いつもこうやって裏側から撮っています。正面から撮ることがほとんどありません。逆光を使って、花びらに光が透けてくるところばかり狙っているからではないかと思います。
コスモスは比較的長い期間撮れますが、ヒガンバナは本当にピークが短いので、急がないとなりませんね。もしかしたらもう終わってしまったかな?
日本の原風景 田んぼ
とりおたです。
早川町の雨畑には、花びらの色が、白からピンクや赤紫へと変化する、美しいコスモスが以前は咲いていました。10年前はかならず秋になると通っていたものです。それを思い出して行ってみたところ、ちょっと時期が早かったのか、ほんのわずかしか咲いておらず、ほとんど撮れずに撤退してきました。
帰り道、だんだん晴れてきて、収穫を目前とした田んぼが黄金色に輝き、おっ。これは撮らなければ、と思いました。ところが、そんなところに限って車を停めるとこがなかったりします。そして、以前の自分だと、なんとなくそのまま通過してしまいました。それだからダメなんだよな、と、最近つくづく反省していたため、だいぶ先まで行って停めるところを見つけ、かなり頑張って歩いて戻り、撮りました。
あんまり出番のない広角レンズを今日は使ってみました。
田んぼの写真がいいですねと褒めてくれた方がいて、それで元気に田んぼを撮っています。
最近のテーマは、田んぼと、橋の上なのですが、橋そのものも、絵になるなと感じています。もう少し、夕焼けを入れたりしたいのですが、その時間に外にいられなかったりでなかなか果たせません。
最近、デジカメは1Dばかり使っていて、出番のなくなっていた20Dを今日は使いました。山に登るなら軽いこちらを使うことになると思うので、すこしずつ慣らしてあげないといけません。雪が積もる前に北岳に登り、できれば素晴らしい写真を撮ってこちらで報告したいです。その前にちゃんと登れるのか心配です。
田んぼ その4
田んぼが、いよいよ実ってきて、稲穂が黄金色に輝く季節になりました。で、たまには、電線一切気にせず撮ってみようと考えました。あ、案外いつも気にしてなかったかも。
ジャンク品カビだらけのニッコールオート50mm F2です。若干色も黄ばんでくるかなという印象です。しかし、想像以上に遠景描写が優れています。これもちゃんと修理しないとなりません。
小学生のころ、給食のご飯粒を残したところ、友達に、ちゃんと食べろ!と怒られました。ご飯粒くらいいいじゃないのと口答えをしたところ、米、一粒、できるのに、一年かかっているんだよと言われました。子供ごころにも、その言葉はずしーっと残りまして、よっぽどのことがない限り残しません。今では。
残さないが明らかに度をこして、あるとき、半額見切りのカキフライを食したところ、明らかにいたんでいるのがわかりました。そこでしばらく考えたあと、アフリカに飢えた子供たちがいるのだから!と、気合いで全部食べました。そしたら、たいへんなことになり、仕事も一週間休み、生死の境をさまよう事態になってしまいました。アフリカの子供たちも救えたわけではなく、ただ痛かっただけでした。むなしい。
田んぼを眺めていますと、そんなことを思い出してしまいました。小学四年生でそんな素晴らしい考えをもっていたその友達は、いまどうしているかもわからないですが、とりおたはいまも感謝しているのです。