とりおたです。
混雑を避けようと、日曜月曜ではなく、月曜火曜の一泊二日にしました。すると、日月で登っていた人たちが大量に下山してきます。
みなさん礼儀正しいので、「こんにちはー」と声をかけてくれます。ただ、登りでしんどくてきついときに何百人にこんにちはを言うことになります。
これは地味にきつい。
でも、山ではいつ誰にお世話になるかわからないですからね。ちゃんとしておかないと、とは思うのです。思いつつ無愛想になってしまいました。この場を借りておわびします。
年配の方達もすいすいと登ってゆきます。私のように一歩歩いては休み、一歩歩いてはため息をつき、という人はいなかったです。
サイズの合っていない革の登山靴が当たり、かかとが常に擦れてきます。朝8時頃から登り出して、今2時か。日没までに山小屋に行けるのか微妙なところになっています。
そのときちょうど、北岳バットレスが見えましたが、晴れていた空が曇り、巨大な岩壁がなんとなく恐ろしく思われました。
それでも15年ぶりの北岳、すごい迫力で迫ってきます。
必死に登るうちに、午後2時を回りました。私の後ろから登ってくる人はいない模様です。
前回も貼ったこの写真。肉眼で見るとこの巨大な岩壁が、人を寄せ付けないような怖さを感じさせました。
つわものは、ここをロッククライミングするんだ。
信じられないな。
このあたりで、撤退という考えが浮かびました。山小屋までたどり着けそうにないと。
ところが、帰るには高く登りすぎてしまっています。一歩歩くごとに痛む足をひきずって、このきつい傾斜の下りを下る。最後のバスに間に合わないかもしれない。というか確実に間に合わない。
すると、車で30分以上かかるところを、さらに歩くことになります。なかには長〜いトンネルもあります。そこを夜に抜けるという。
登るしかないみたいです。もうほんとに、近い目標を立てて頑張る。あそこの岩まで行ったら休憩。そんなことを繰り返し繰り返し、登って、はしごがたくさんなエリアに来ました。
ここへ来て、登りで大量にかいた汗が冷たい風に冷やされて、またそれが不安をあおってきました。
それでも休み休み登っていくと
毎日見ている富士山ですが、こういう高いところから見るとまた格別です。
しばし座り込んで、ゆったり眺めました。
しんどくてしんどくて、ほんと何しに来たんだろう。と後悔ばかりだったのですが、ここでテンションあがりました。
すると、男女二人組みの人たちが、ぐんぐん勢いよく登ってきました。
なんと、男性は、テントを背負って、それでもぐいぐい登ってゆきます。私の泊まろうとしている北岳山荘のテント場で泊まるとのこと。ちょっと安心しました。
彼らが先について、「まだ一人こちらへ向かっています」くらいは言ってくれるのではないかなと。
お二人は元気に登ってゆき、小さくなってゆきます。私はのんびり蛇腹カメラで富士山を撮ったりしながら、重い足を一歩一歩運びます。
日が暮れてしまいます。急がないとと思いつつも足が動きません。
途中で、北岳山荘や間ノ岳に向かうショートカットの道があるのですが、そこが土砂崩れで通行止めになっており、一度北岳稜線に出てから下るようにとの指示が書いてありました。そのくらい大したことないと思ってきたら、予想以上に遠回りで、ここにたどり着いたときは感慨深いものがありました。
ここから稜線を下ることになります。
森林限界も越えて、岩ばかり。
稜線上からは、長野県側を見ることができて、この光景もなかなかすごかったです。
写真ではわかりにくいですが、左上のほうに赤い屋根の建物があります。それが今晩お世話になる北岳山荘です。見えているし、下りだし。もう安心かな。そんな風に思ったのですが、ここから想定外の距離があり、また苦戦しました。
夕日を浴びて山が真っ赤になりました。あまり見たことがない光景です。
そしてヘロヘロになりながら午後6時に北岳山荘に到着です。今回の写真もすべてiPhone5sです。
きつかった北岳の続き
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2 件のコメント:
とりおたさん。
私は登山の経験がありませんが
立派だと思います。
それと自分の足で辿らなければ撮れない写真。
素敵ですよ!
運動不足の私も見習いたいです。
いや、最近は本当に運動しようと思っていますよ!
おーたむさんありがとうございます(^^)
ブラック会社のようなところに半年勤めて、とても健康診断の数値が悪かったので、退職を気に体を治していこうという目的も少しありました。
とっても辛かったですが帰ってきてみると、とてもいい気分です。おーたむさんを見習って革靴の手入れもしっかりやりたいと思います。
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