北岳を撮ったフィルムが返ってきました なら写真クラブさんありがとう!

とりおたです。
待ちに待ったフィルムが返ってきて、あわてて見てみると、まずは夜景が露出ミスで全滅。


まあ、これは、ある程度予想していたのですが。夜景に関しては自信があったのですが、完全に初心者に戻りました。謙虚に一から学び直したいと思います。


ポジを二本、ネガを二本の合計4本撮りました。ネガはコダックのポートラ160。ポジはフジのベルビア100でした。


ポートラは柔らかいフィルムなので、遠景がすこしもっさりするようです。しかし、それがいい味を出してくれています。次はエクター100を試してみよう。


それではネガのほうから。





広河原から見た北岳




さあこれから頑張って登るぞ!という気持ちと、あんな上まで果たして行けるものなのかという不安を同時に感じました。





北岳 樹林帯




樹林帯で、休み休みこうして写真を撮りました。
撮影に使ったのは、メスイコンタという、昔の蛇腹のカメラです。


メスイコンタ

メスイコンタ復活

メスイコンタについて書いた過去記事です。


このカメラは、有名なスーパーイコンタとは違い、非連動距離計なるものがついています。ライカのように距離計の窓をのぞいて、ピントを合わせたいところの二重像を合致させたら、目盛りが何フィートになっているかを読み取り、レンズの目盛りも同じに合わせてあげないとならないのです。


素晴らしい被写体に出会って、焦っている時など、特にこの、せっかくとったピントをレンズに反映させずに、そのまま撮ってしまうことがよく起きます。


今回は、はるばる時間をかけて登っていますので、細心の注意を払ったところ、きちんと葉っぱにピントが来ています(^^)





北岳 樹林帯



自分がその時感じていた遠近感、山の大きさ感。そんなようなものが、かなり正確に残っていると感じます。


実は、二眼レフに比べ、蛇腹のカメラがあまり好きでなかったのです。理由は、ちゃんとスクリーンでピントを合わせて、「おお きれいだな」と感じながらシャッターを切りたいと思っているからです。


蛇腹カメラの素通しの窓からだと、撮っているときの手応えがなく、ちゃんと撮れているものなのか不安になります。


それでもこの軽さにひかれて、山まで連れてきたわけですが、これは大正解だったと思います。メスイコンタはとても軽く、計ってはいないですが持った感じ、ローライ35と同じくらいな重さだと思いました。同じ重さでより大きなフィルムを使えるならこれがいいかな?と、あまり慣れていないのに持ってきてしまいました。





北岳 樹林帯




露出計で計ったところ、シャッター速度が10分の1秒でした。三脚を出そうか迷ったのですが、めんどくさくなってそのまま手持ちで撮りました。


案の定ブレブレになりました。ところが怪我の功名、モザイク画のようなきれいなブレ方になったような?


ポジで撮ったものはスキャンを頼むのを忘れて、現像のみで戻ってきましたので、半年ぶりぐらい?に自分でスキャンしました。押入れからでかいスキャナーを出してきて、ほこりをはらって、やってみました。





北岳の稜線から夕日




スキャンがなかなかうまくできません。原盤は、もっとずっときれいです。


今回の撮影で、メスイコンタについているノバーというレンズの底力に本当に驚かされました。


鋭さのなかにごくわずかな柔らかさ。なにか気品のようなものを感じる美しい描写です。こんな風に撮れたらいいなと思っていて、なかなかそのイメージ通りにならないことがほとんどですが、今回はいい意味でイメージ通りにならなかったというか、イメージを超えてきたいい描写でした。


これはもっと出番を増やさなければ!


そして今回お世話になったのが、


なら写真クラブ


さんです。愛読させて頂いている無題の写真で、Myrrhさんが紹介していらした現像やさんで、ずっと気になっていて、ついにお願いすることができました。


たいへん美しい仕上がりで、素敵な思い出を残してもらえました。なら写真クラブさん、ありがとうございました!またよろしくお願いいたします。


あ、シャッターのいかれていたこのメスイコンタを完全復活させてくださった、道東カメラサービスさんにも感謝申し上げます。おかげさまで納得いく写真が撮れました。

6 件のコメント:

ふうた さんのコメント...

雲海の写真や山並みの絶景は、現地に行かないと撮れない貴重な写真ですね。苦労した甲斐がありましたね。山登り、まだ自分が登るような気持ちにまではなってませんが、行きたくなる誘惑に、う~ん恐るべしですね。カメラっていろんな可能性があって楽しめそうです。でも体力を養わないとですね。

とりおた さんのコメント...

私も写真始めたばかりのときに、普段気にもしなかった、葉っぱの色の変化だとかが気になるようになり、見えるものが変わってきたなと感じたことがありました。そんなことも忘れていたのが、ふうたさんの文章を読むとよみがえってきます。
いきなり大きな山に登らなくても、気が向いたときに高原道路など走ってみて、気に入った場所でシャッターを切る。そういうのも楽しそうですよね!
それで物足りなくなったら…そのときは登っちゃいますか!

Rikkie さんのコメント...

どもども、とりおた殿。

おお、メスイコンタで山岳写真ですか。それも今や貴重な120判ポジを2本にカラーネガ2本。
流石、気合が違いますね。拙僧もかつては海外に旧マミヤ6やミノルタフレックスを持参したものですが。

復活の記事も読ませていただきました。あまりコンディションが良くない個体とお見受けしましたが、思い切って再生なった価値があるのではないでしょうか。レンズの状態も入手時は困難な様子でしたが、お写真を拝見すると青々とした木の葉が好ましいですね。特に雲海の太陽は美しいです。

実は拙僧の師団は蛇腹カメラや二眼レフカメラを大粛清中です。理由はコンディションがイマイチの個体もあるのですが、やっぱりアクロスとはいえ120判フィルムをツマラナイスナップ撮影で消費するのが難しくなりました。先日の水着ポートレイト撮影では気合でペンタックス6x7を出しましたが難しいですね。

拙僧の師団にも距離計レスのセミイコンタやノバーがあるのですが、なかなか動員が難しいです。

そうそう、お察しの通り拙僧はレンズ優先です。やっぱり写真を表現するのはレンズですから。
とはいえボディにフィクスしたレンズはボディの保管と同じですから、嵩張るので粛清の対象になってしまいます。

とりおた さんのコメント...

どもども、Rikkie師匠。コメントありがとうございます(^^)
たしかに入手時の状態は良くなかったのですが、ドウカメさんの修理により完全復活です。ポジでは、絞り込んでもほんのわずかに柔らかさの残るとても美しい描写で、今まで写したどのポジよりも、よかったです。
ノバーおそるべしです。
師匠も大粛清中でしたか。わたしも、500円くらいで拾い集めてきている、いつか修理に出そうグループを戦力外にしようかと、整理整頓を始めたところです。水着のお姉さんを撮るような貴重な機会でしたらフィルムも奮発できますが、そこらへんの田んぼを撮るときにフィルムは少し(かなり)躊躇するようになってしまいました。
このメスイコンタは一軍として残します。、

旅芸人 さんのコメント...

いいですね。すごく雄大な写真ですね。

とりおた さんのコメント...

旅芸人さんこんばんは。コメントありがとうございます!
6×6判の75mmレンズは、雄大な風景をちょうどよく写せるようにいつも思います。
そしてきょう蒼穹の昴を買ってきたとりおたでした。