ローライコードIIIは、以前写真をやっていたときに おそらく一番たくさん使ったカメラです。やはり手放したあとも 思い出が蘇ってくるので 安かったときに買いました。以前持っていたものはクセナーつき。今回はややレアなトリオターです。トリオターは、とりおたの名をもらった重要なものでした。
で、買って見たら シャッターが切れず修理屋さんに送り、直ったら安心して しまい込み、持ってることすら忘れていました。そして新たな二眼レフをヤフオクで物色していたら、「一度も使わないまましまってあるのがあるのに まだ買うのかおまえは」という声がしたので このローライくんを磨いて 妙法寺へと持ち出したのでした。
どなたかのお役に立てるよう 使い方を書いておきたいとおもいます。
まずは蓋をあけてフィルムを入れましょう。空スプールは上のほうにセット。フィルムは下の方にセットし、おそるおそる引き上げていきます。この作業は日陰でやりましょう。けっこうそれ重要です。
下からフィルムの裏紙を引き上げて、空スプールのすきまに 写真のように突っ込みます。そしたら、巻き上げノブを巻き上げて
赤点の位置にスタートマークが来たら 蓋をしてください。
そしたらこの状態になってるはずです。ここから、カウンターの数字が1になるまで巻き上げてください。そうすると撮影準備がほぼ整います。
次に 撮りたいものの 露出を決めます。今回は 二眼レフに合わせ クラシカルなゴッセンの露出計をもってきました。
明るめのとこは 下のグレーのボタン、暗いところは 上の黒いボタンを押しながら 被写体に露出計を向けると 針が動いて数字を示します。
針が19を示しましたから、下のダイヤルも19に回して合わせてやると、絞りとシャッターの関係がずらっと並びます。そこから好きなのを選べばよいのですが、二眼レフにたとえば 4000分の1秒などというハイスペックなものはないので 当然制約がでてきます。
今回は感度100のフィルムを入れたので ダイヤルも感度100のところに合わせると 19という明るさでは、
シャッター速度 500分の1秒
絞り f5.6
というのが使えるので なるべく絞りを開きたい私はこれを選択します。
緑色のところは、シャッター速度を決めるところです。ここをいじって500分の1秒のところに合わせます。
青のところは、絞りを決めるところ。ここもいじって5.6にしましょう。
これで撮影準備 9割終わりました。
ここまで終わったら、下のレバーをオレンジ色方向に動かすと シャッターがチャージされます。これで いつでも撮影できる状態。被写体に向かってファインダーをのぞき、ピントを合わせて シャッターを切りましょう。(シャッターを切るには、黄色の矢印方向にレバーを動かします。)
ボタンを押すタイプのシャッターではなく、レバーを左に動かすタイプのシャッターですので けっこうブレやすいのです。フィルムを入れる前に、空シャッターで練習して、ブラさない持ち方や 切り方を会得しておくとよいとおもいます。
あまりにそれがやりにくい場合、ローライコード用に ショートレリーズなるものが出ています。こんな昔のものなのに需要があり、純正ではないですが 新品が買えます。それを使うのもいい方法です。
で、一枚撮ったら すぐ巻きあげておくことをおすすめします。巻き上げとシャッターチャージは連動していませんから、巻き上げを忘れると 同じコマに二回写すことになり 不思議な絵がでてきます。
これを逆利用して 多重露光も簡単にできるということです。
フィルムの面精度の観点からは 撮る直前の巻き上げが良いとも言われています。わたしは せっかくうまく撮れたかもしれないコマをだめにしないよう 撮ったらすぐ巻き上げ という方法にしています。
あれ?さっき巻いたっけ?と、わかんなくなったときは、もう一枚巻き上げれば、一枚無駄にしますが、撮ったものをダメにするのは防げます。
ちなみに、巻き上げは 一回一回 ロックされるので
新たに巻き上げるときは、赤矢印で示された ボタンを押してから 巻き上げます。古いものなので ここの動きが渋いこともよくあります。一回押しただけでは動かないときもあるので 焦らずいきましょう。
注意点としては、シャッターチャージしてしまってから シャッター速度を変えるのはやめたほうがよいということです。仮に壊れなくても内部メカに負担をかけます。絞りリングは動かしても大丈夫です。いざ撮ろうとしたときに明るさが変わった場合は 絞りを変更することで なんとかしましょう。状況によっては なんとかならないかもなのですが。
12枚取り終えましたら、ガンガン巻き上げて、
カウンターにこのマークが出たら 蓋を開けて大丈夫です。コダックなら 水で濡らしてノリづけ、フジだと シールになってるので それで 留めて おしまいです。
早めに現像に出しましょう。
撮影結果は後日アップいたします。
どもども、とりおた殿。
返信削除お、トリオターのコードですね。あっしも持っていました。フォントの古いやつです。
ちょっと癖があるコンディションでしたが写りは満足なものでした。
ただ、やっぱり処分してしまいました。金策なのですが。
しかし、正直なところ120判カメラは残したいものでも兌換性のあるうちに処分を始めます。
例えばGA654Ziですね。これなど中判フィルムをお気軽に使うのなら最高のカメラです。
でも、実際のところ120判フィルムをお気軽に使うのは拙僧には難しいです。
アクロスの消滅で中判カメラの運用は挫けつつあります。
ブロニカS2、ペンタックス645N、ペンタックス6x7のシステムは残したいですが、他は処分の対象です。
とはいえ、今更マミヤプレスなんて売れないでしょうねエ。
どもどもRikkie師匠
削除たしかに、ブローニーはコスト的に難しくなってきています。フィルムのスキャナーも、35mmに特化すれば高性能なものを現実的な値段で買えるようなのですが 中判を満足な画質で 取り込めるものはかなり高価なようで その点でもちょっと悩んでしまいます。
しかし、たまにしか山に登れませんので、その時用に持っておこうと思っております。いちおう二眼レフをブログタイトルにもしていますし。
以前はなかなか12枚を撮りきれなかったのですが 今回 あっというまに撮り終えたということは いまわたしのコンディションは悪くないのかもしれません。
マミヤプレス、レンズが秀悦ですので、きっとファンはいると思います!
とりおたさん、どうもです。
返信削除とりおたさんの情熱が伝わってくる文章ですね。
クラシックカメラは、お作法と呼ばれる作業の一つ一つを覚える必要がありますよね。
私、ブログで書いたビドムで痛感しているところです。
でも、こんなめんどくさいことを、あえて楽しみたいと思えるようになってきました。
きっと 古いものにしかないぬくもりみたいなものがあって そこに惹かれているから めんどくさいってことも特に気にならないのでしょう。
削除ライカですと さらに手間がかかることも多そうですが ヌーキーみたいなものひとつとっても パララックス補正まで入っていて ほんとにつくりこみのすごさにあきれてしまいますよね。
ふうたさんのゲットされた エルマーですが、うろ覚えで恐縮ですが 真ん中から外して ヴィゾフレックスにつないで ヴィゾフレックス→ニコンFマウントアダプターを使えば ニコンの一眼レフでも使えるという話だったので、わたしも熱い視線を注いでいます。特にモノクロで威力を発揮しそうな気がします。
フィルムを入れるだけでもたいへんそう(^_^;)
返信削除でも楽しそう。
仕上がりを楽しみにしてます(*^▽^*)
文章に書くと実際より難しげになっちゃいますよね。でも カメラがやってくれる部分が少ないので気を抜けません。露出計が もしかするとあんまり正確ではないかもで、そうすると写りも ひどいことになってしまいそうで心配です。
削除だめだったら再挑戦しますね。
とりおたさん、どうもです。ヴィゾフレックスですか、そしてニコンFまでつなげることができるかもしれないとは。いろいろとありますね。
返信削除まずは。普通に写せるようにがんばりますね~
バルナック用のヴィゾフレックスもたしか、あったように思います。すると、ふうたさんのバルナックが、一眼レフに変身します。そうすると、エルマーがそうとう使いやすくなりますね!
削除しかし あえて逆像ファインダーでステキな絵が撮れたら 楽しさ満点
二重露光常習者の私です。ついつい失敗してしまいますヽ(´▽`)/
返信削除同じくです。巻いたか巻いてないか わからなくなりますよね。こまったものです(^^)
削除はじめまして わたしも同じローライコードⅢのトリオター付きを使ってます。絞り込むと細部まで描写が素晴らしいカメラですね。いつも同時プリントしてもらってますが高いのがネックです。
返信削除はじめまして コメントありがとうございます(^^) 三枚の単純な構成で ここまでの写りは驚きですよね。わたしは プリントせずスキャンしたデータだけで楽しんでいるのですが やはりフィルム写真はプリントしてこそですよね。
削除昔のカメラはいいです
削除はじめまして!コメントありがとうございます。古いものの良さが失われつつある現在、古いカメラを楽しんで 古きよきものを後世に伝えてゆきたいものですよね。
削除ローライⅢ型は初めての使用でしたので巻き上げの際に真ん中のボッチを押す事は知りませんでした。
返信削除こちらの記事で大変助かりました。詳細な説明、ありがとうございます
AMEXさんこんにちは。こんな古い記事にコメントありがとうございます!
削除III型は、複雑な機構がなく、たいへん壊れにくい良いカメラだと思います。たくさん素敵な写真を撮ってください!